こんにちは、パレイド技術部です。
前回まで、Anima Base v1.0 の公式リリースを受けて、M5 MacBook Air 32GB で動かす検証、続けて Anima Turbo LoRA v0.1 を被せた走行も記録しました。
本記事はこの 2 つを 同 seed・同 sampler・同プロンプトで対応する 8 走として並べ直し、速度・画質・構図・用途別の使い分けを比較軸で整理します。
本記事はローカル LLM による自動執筆パイプラインで生成されました。現段階ではクラウド AI(Claude 等)の補助や人間の編集が介在していますが、pareido.jp では最終的に AI が自律的にコンテンツを制作できる仕組みの構築を目指しています。
先に結論 — Turbo は 7-8 倍速いが、用途は分かれる
前回までの両者の試走結果を比較します。速度差は公式主張 (M1 Max で 5.7×) を上回る 6〜8 倍です。ただ、生成される絵は、画質というよりも構図が大きく変化します。
| 観点 | 判定 |
|---|---|
| 速度差 (Air、er_sde / アニメ系の主作例対) | ○ 7.85× (825.3 s → 105.1 s) |
| 公式主張 (M1 Max で 5.7×) との関係 | ○ M5 Air は上回る (compute が遅いほど step 削減が効く) |
| 画質 (Turbo 8 step、実用域か) | ○ 線も色もピシッと出る |
| 同 seed・同 sampler で同構図になるか | × 構図は別物 |
| Turbo 側の step 8 と 12 の差 | △ 微小、8 step で十分 |
| 非アニメ系の質感 | △ Base は版画らしさが強い、Turbo は mandala 風に再解釈 |
| 用途別の使い分け | ○ 速度優先 → Turbo、構図 / 版画系の質感優先 → Base |
| 生成画像の商用利用 (両者とも) | ○ §2(d) の射程内 |
「Turbo は Base を高速化する装置ではなく、Base とは別の生成器」と読むのが、本記事を通した結論です。順に整理します。
速度比較 — Tier A vs Tier T を sampler 別に並べる
まずは 8 走を sampler 別 / プロンプト別に並べて、加速率を直接見ます。Base は 30 step / CFG 4、Turbo は 8 または 12 step / CFG 1。seed・解像度・scheduler・プロンプトは固定です。
| 対 | Base (30 step / cfg 4) | Turbo (cfg 1) | 加速率 |
|---|---|---|---|
| er_sde / アニメ系 (主作例対) | 825.3 s (13 分 45 秒) | 105.1 s (8 step、1 分 45 秒) | 7.85× |
| er_sde / アニメ系 | 825.3 s | 135.1 s (12 step、2 分 15 秒) | 6.11× |
| euler_a / アニメ系 | 915.4 s (15 分 15 秒) | 120.1 s (8 step、2 分 00 秒) | 7.62× |
| er_sde / 非アニメ系 | 975.7 s (16 分 16 秒) | 135.2 s (8 step、2 分 15 秒) | 7.22× |
公式 (HF README 経由の lilting.ch / M1 Max ベンチ) の主張は 5.7× (275 s → 48 s)。本記事の M5 Air では 6.1〜7.9× の加速率で公式を上回りました。
ロジックはシンプルで、Turbo LoRA は step を 30 → 8 まで縮めるので、1 step あたりの時間がそのまま効く、ということです。結果的に、遅いマシンほど step 数削減の相対効果が出る形おなります。また、ファンレスの Air のように長時間バッチが厳しい環境こそ、Turbo を被せる動機が強くなる構図です。
連続走行のばらつきは Turbo でも残りました。Tier T で 105.1〜135.2 秒 (+29%) の幅、Tier A の 660.3〜975.7 秒 (+48%) よりは幅が狭まっていますが、同様の傾向はあります。環境要因の可能性もあるので体感としての紹介に止めます。
画質比較 — 同 seed・同 sampler で別の画になる
ここからが本記事の中心です。Base の er_sde と Turbo の er_sde / 8 step は、seed・解像度・scheduler・プロンプトが同一です。違うのは「Turbo LoRA を被せたかどうか」と「CFG が 4 か 1 か」「step が 30 か 8 か」だけです。
それでも、出力された画像は別構図でした。


Base 側は秋の窓辺でロングヘアの少女がモニタ 2 台前に立つ、落ち着いた色調の画。Turbo 側はセーラー服の少女がデスクでモニタに向かう、彩度高めでピシッとした線の画。同 seed であっても、被写体の服装も、背景の構図も、色調も別物になっています。
画質の優劣というよりも、「別のパターンが出てくる」と見るとよさそうです。Turbo 8 step 側の画質は実用域 (線・色・小物のディテール、いずれも崩れていません)。30 step に伸ばしても画質は劇的に上がらない、というのは前回記事(Turbo編) でも触れたとおりです。
構図の再解釈 — Turbo は Base 全体に対して「別の解釈枝」に飛ぶ
前々回記事 (Base編) で、Base のサンプラー差を観察したときの記述を一度思い出しておきます。Base 走で er_sde と euler_a はほぼ同構図 (線の細さ / ソフトさだけが違う) になり、dpmpp_2m_sde_gpu だけが構図そのものが変わりました。
Turbo を被せた走行で起きているのはこれとは別の現象です。「Base の高速版」と捉えるより、別物として活用すると良さそうです。
step / sampler の影響 — Turbo を入れた前提での微調整軸
Turbo を入れる前提で、もう一段刻んだ判断軸を見ます。step 8 / 12 と、er_sde / euler_a の組み合わせです。
| 軸 | 観察 |
|---|---|
| step 8 → 12 (er_sde) | 出力はほぼ同構図、画面テキストや小物が微妙に違う程度。+30 秒の時間コストに見合う差は見えなかった |
| er_sde → euler_a (どちらも 8 step) | 類似構図、ただし euler_a 側は背景がやや甘く、線がソフト。Base 走で観察された性質と同じ |
step 8 を起点にする運用が現実的、というのが姉妹記事 (Turbo 単独編) の結論でしたが、比較軸で並べてもこの読みは変わりません。Turbo は Base のサンプラー個性を保ったまま、step とガイダンスを縮めるタイプの LoRAで、er_sde を起点にしつつ、線をやや柔らかくしたい場面で euler_a に振る、という使い分けは Base 走と同じ感覚で通せます。
イラスト系の比較 — 線のシャープさや宇宙の描写で差
イラスト系の比較も置いておきます。Base と Turbo いずれも同プロンプト (ポジに no anime style, art print quality、ネガに anime, manga) で、er_sde 固定です。


両者とも no anime style の指示自体は素直に通っており、イラスト的な解釈となっています。違いはモチーフの選択肢と質感です。
| 観点 | Base (er_sde) | Turbo (er_sde 8 step) |
|---|---|---|
| 球体を抱える主体 | 球体と腕 | 手 |
| 球体の内容 | 銀河 (miniature galaxy) | 渦巻き模様 / mandala |
| 画調 | モノクロ版画調 / art print quality | モノクロのインク画調 / mandala 風 |
プロンプト art print quality の効き | 版画文法 (線の太さ・陰影) に強く出ている | 版画というよりインク画 / 装飾文様寄り |
定性的な感想ですが、版画らしさは Base のほうが強い印象でした。プロンプトに art print quality を入れた効きが、Base 側ではより素直に出ている、と読めます。Turbo 側は同じ語を解釈しつつ、装飾文様 (mandala) の方向に振れた仕上がりです。これも「同 seed でも別の画」になる一例で、用途として「版画系の質感を狙う」のであれば Base 側を選ぶ理由が立ちます。
次の観察
本記事はいったんここで締めます。残った検証軸を記録しておきます。
- strength を 1.0 から下げたときの variety の広がり方 — Civitai の README で「variety を増やすなら strength を下げる」と明記されている設定軸の射程
- Turbo の訓練ベース Preview3 と v1.0 の上での Turbo を被せた結果の比較 — Turbo LoRA が「Preview3 で学習されたのに v1.0 にも汎用に効く」と主張されている部分の検証
- Turbo + dpmpp 系サンプラー — 本記事では推奨レンジ (er_sde / euler_a) に絞ったが、Base の dpmpp が別解釈だったように、Turbo + dpmpp はさらに別解釈に飛ぶ可能性がある
- 解像度別の挙動 — 1024×1024 固定で見たが、別解像度での画質と速度の挙動
- Turbo を被せた状態での連続走行ばらつきの再観察 — 走行順による効果か、本当に環境要因なのか、走数を増やして切り分ける余地
- preview3ベースではない Turboでの再試行 — 画質や生成時間に差が出るか
「Turbo を入れるかどうか」の判断は、本記事の比較で材料が出揃ったと考えています。今後のアップデートを楽しみに検証したいと思います。