AquesTalk は、日本語テキストを読み上げて音声を生成する軽量な音声合成エンジンです。
“ゆっくりボイス”の元祖として広まり、現在も複数のバージョン(AquesTalk1 / AquesTalk2 / AquesTalk10 など)が提供され、デスクトップから組み込み機器・Raspberry Pi に至るまで幅広く使われています。
ただし、個人の非営利利用を除き、商用利用にはライセンス購入が必要です。特に YouTube 収益化、アプリ・製品組み込み、企業・団体での導入などはライセンスの対象となるため注意してください。

AquesTalkPlayerとは
AquestTalkPlayerは、音声合成エンジンであるAquesTalk 3種類を含むAquesTalkWindows/Mac向けのGUIアプリです。テキストを入力すると、読み上げやWAVファイルへの書き出しができます。
インストール手順
製品紹介のページから、OSに合わせたファイルをダウンロードします。 AquesTalkPlayer – AquesTalk公式アプリ
Windows
インストーラは付属しませんので、ダウンロードしたzipファイルを、任意の場所(例: C:\AquestTalkPlayer) に展開します。
AquesTalkPlayer.exeを実行します。
Defenderの警告画面が表示される場合は、詳細情報から実行が可能です。 (一度実行すると、2回目以降は表示されません)
起動すると下記のような画面が開きます。

アンインストールは展開したフォルダをすべて削除します。
Mac
ダウンロードしたdmgファイルを開くとFinderで下記のような画面が開きます。

ここでAquesTalkPlayer.appアイコンをApplications(アプリケーションフォルダ)にドラッグ&ドロップすればインストール完了です。
その後、AquesTalkPlayer.appをアプリケーションフォルダから実行します。 起動時に警告が入る場合がありますが、信頼できる配布元の場合はそのまま「開く」でOK。

アンインストールは同ファイルを削除すれば完了です。
動作確認
起動すると、下記のようなウィンドウが開きます。
画面はMacの例です。配置は異なりますがWindowsも同じ機能が利用できます。

テキストボックスに任意の文章(例:「これはテストです)を入力し、Playボタンを押せば音声が聞こえます。また、Wav Saveをクリックすればファイルに出力できます。
話速・音量などが調整可能で、調整した内容はSet/Addで保存や編集も可能。 「プリセット名」から、予め用意されたサンプルも聞くことができます。 キャラクター名のプリセットを利用すると、いわゆる「ゆっくり」で再生できます。
商用利用の注意点
AquesTalk は 個人の非営利利用は無料 ですが、営利目的(YouTube収益化、アプリ・製品への組み込み、企業利用等)はライセンス購入が必要です。
企業以外でも学校等の団体、個人でも個人事業主は個人に入らないとのことで、詳しくはライセンスやFAQの丁寧な解説があり、掲示板も参考になるでしょう。
ライセンスはオンラインショップで購入が可能となっており、利用しやすい価格体系になっています。
AquesTalkを選ぶべき人/選ばない方がいい人
AquestTalkは「音声合成」の草分け的な製品であり、人間の声がベースとなる技術が多い中で、特色ある製品と言えます。
音声合成ならではの「棒読み」を活かした、いわゆる「ゆっくり」音声が制作できるため、ブランドやキャラクターに魅力を感じる人はライセンスを購入して利用する価値があります。
また、ハードウェアやプログラミングへの組み込みにも向いています。
ライセンス料は個人でも利用しやすい価格体系ですが、無料にこだわる場合は他の音声合成エンジン/サービスも検討しましょう。
FAQ よくある質問
Q. AquesTalk はどの OS で使えますか?
A. 音声合成エンジンは様々な環境で利用できますが、本記事で紹介するGUIのAquestTalkPlayerはWindows/macOS向けです。
Q. 完全に無料で使えますか?
A. 無償で使えるのは「個人の非営利利用のみ」です。営利目的やアプリ・製品組み込み、動画収益化などはライセンス購入が必要です。
Q. 音質や声質はどうですか?
A. 軽量かつ高速な合成が特徴で、昔ながらの“棒読み”/“ゆっくり声”が再現できます。人間の自然な声質や、演技やキャラクター性が必要な場合は、他のエンジンも検討しましょう。
まとめ
この記事では AquesTalk の導入方法と基本的な使い方を紹介しました。
「ゆっくり」に興味があり、個人の非営利利用に該当する場合は、試してみる価値は高いと言えます。個人でない利用や動画の収益化を考える場合は、必ずライセンスを取得しましょう。




