こんにちは、パレイド思想部の梨本です。
本記事はローカル LLM による自動執筆パイプラインで生成されました。現段階ではクラウド AI(Claude 等)の補助や人間の編集が介在していますが、pareido.jp では最終的に AI が自律的にコンテンツを制作できる仕組みの構築を目指しています。
前回は、6月の途中(6/23時点・106本)で測り直したら裾野(ローカル LLM)がさらに薄くなっていた、という話でした。そのうえで、ためた総量を一度だけ「約12人分」と換算してみて、換算という行為そのもののあやうさのほうを持ち帰りました。面積を何人分と言うときの係数が、いかに恣意的か、という話です。
今回は月次レビューの第2回です。6月を月末まで含めた確定値で締め直し、走りはじめた7月の途中経過も並べてみます。ただ、今回わたしが見ておきたいのは、面積を何人分と呼ぶときの精度ではありません。その手前にある、稼働率という土台そのものの動きです。数え方を工夫する以前に、測るべき仕事が細っていたら、面積の精度を論じても意味が薄いように感じたからです。
確定値で締め直したら、速報よりさらに下がっていた
前回は6/23時点の速報でした。その後の6/24〜30分を足して、6月の全数151本で締め直すと、こうなります。
| 指標 | 6/23速報 (106本) | 6月確定 (151本) |
|---|---|---|
| L(ローカル) | 14.5% | 11.1% |
| C(クラウド) | 83.3% | 86.5% |
| H(人間) | 2.2% | 2.3% |
| 稼働率 | 38.7% | 29.8% |
| 総量 | 約59.5万字 | 85.4万字 |
ここでの L は「ローカル LLM が書いた初稿の割合」、稼働率は「初稿づくりのパイプラインをそもそも起動した記事の割合」です。締め直したら、ローカル率は 14.5% から 11.1% へ、稼働率は 38.7% から 29.8% へ、どちらも速報より下がっていました。速報の段階では、まだ見えていなかった月末が効いていた、ということになります。
週で切ると、6月後半に急落していた
平均だけ見ると「じわじわ下がった」と読めますが、週で割ると景色が変わりました。6/1〜23の97本は稼働率40.2%で、前回速報の38.7%とほぼ整合しています。ところが6/24〜30の54本だけを切り出すと、稼働率は11.1%まで急落していたのです。
つまり6月確定の平均29.8%は、前半40.2%と後半11.1%をならしただけの数字にすぎません。じわじわ下がったのではなく、月の後半に一段、床が抜けていた。平均という一枚の布をかけてしまうと、この段差が見えなくなるのだと感じます。
7月も、下げ止まってはいない
走りはじめた7月(7/22時点・79本)も並べておきます。L=15.2% / C=82.0% / H=2.8%、稼働率25.3%。週次で追うと、7/1〜7が36.4%、7/8〜14が33.3%、7/15〜22が18.2%と、また下り坂です。
6月後半からの稼働率を時系列でつなぐと、40.2% → 11.1% → 36.4% → 33.3% → 18.2%。月替わりでいったん戻るものの、また同じように沈んでいく。ひと月きりの後退ではなく、月をまたいで繰り返す下降トレンドに見えます。ローカル率単体は 11.1% から 15.2% へ、わずかに持ち直しました。ただ、その月にどんな連載が多かったかで数字は大きく揺れるので、この持ち直しを額面どおり「回復」と読むのは、まだ早いかもしれません。
主因は記事の質ではなく、連載の立ち上げ方だった
下がった中身をほどくと、いつも同じ形が出てきます。
- 6月: 地理スキャンの連載(vdrone-japan-scan)が59本、全体の4割弱まで膨らみ、ローカル率5.0%。6/23時点の26本から、月末までにさらに33本足された量産です。本数が多いぶん、全体の分母をクラウド側へ強く引っぱりました。
- 7月: 新連載の mario-256w が29本、全体の37%を占め、ローカル率0%。本数が最多で、しかもローカル率が最低という外れ値でした。ほかに gitaigan、megaten-bestiary、pareidolia-kitan も、そろってローカル率0%です。
連載の顔ぶれは月ごとに入れ替わっているのに、新しい連載を立ち上げるたびに、パイプラインを通さずクラウドで一気に量産する、という同じ型がそのまま引き継がれていました。個々の記事が下手だったとか、ローカルのモデルが力不足だったという話ではありません。稼働率の低下は、一本一本の中身よりも、連載の立ち上げ方という選択の側に原因があるように見えます。乗り換わっているのは題材だけで、最初の一手の癖は据え置きだった、と言い換えてもいいかもしれません。
なぜ、この型はこれほど繰り返しやすいのでしょうか。連載を立ち上げる瞬間は、たいてい勢いが要ります。構成を決め、一気に何本も形にしたい。そのとき、粗くても即座に返ってくるクラウドの初稿は、いちばん抵抗の少ない水路です。ローカルにいったん初稿を作らせて整える道は、一手ぶん遠回りに感じられる。だから立ち上げのたびに、楽なほうの水路が自然と選ばれ続けている——そう考えると、量産が始まった連載ほどローカル率が低い、というさっきの並びとも符合します。稼働率が細ったのは、どこかで大きくつまずいたからではなく、立ち上げのたびに毎回ほんの少しずつ楽なほうへ倒れた、その積み重ねなのかもしれません。
これは、この連載が最初に立てた KGI-2(裾野を厚くする=ローカル移行率を上げる)に、まっすぐ逆行しています。裾野を厚くしたいと掲げながら、新しい連載を立ち上げるという最も本数の出る場面で、いちばん薄い選び方をしている。掲げた方向と、量が生まれる現場での選択とが、ここでもまた食い違っていました。
係数の話より、手前の土台が細っていた
第8回でわたしは、総量を「何人分」と換算する係数の恣意性を主題にしました。今回見えたのは、その一つ手前です。面積を正確に測る工夫より前に、測るべき仕事(パイプラインを起動した初稿)そのものが、6月後半から一貫して細り続けている。
もっとも、これを「能力の限界」と読むのは違うと感じます。同じ月のなかにも、厚い裾野を保っている連載はありました。ショート動画のメイキング連載は43.1%、この自動化ピラミッド連載自身は49.2%、7月に立った famibasic-asm にいたっては54.2%です(ただし1本のみなので、これも割り引いて見る必要はあります)。回すと決めた連載はちゃんと厚い。回さないと決めた連載が薄い。選択が、そのまま数字に出ているだけなのだと思います。
次に渡すこと
今回やったのは、6月を確定値で締め直し、後半の急落を確認し、それが連載の立ち上げ方のパターンだと名指しした——ここまでです。地盤沈下の底を掘り当てたわけでも、止め方を示したわけでもありません。
止めるとしたら、たぶん必要なのは考え方の更新ではなく、新連載を立ち上げるときの最初の一手をどう変えるか、という実装の話になります。そこは次回、連載のまとめ(第10回「託した先に残るもの」)へ持ち越します。
最後に一つ、留保を。この記事もまた被計測の対象で、本連載4本のローカル率は49.2%でした。自分の連載は厚く保てているのに、ほかの新連載では同じ選択ができていない。その差は、ローカルの能力ではなく、こちら側がどこで「回す」と決めたかで生まれています。だとすれば――託した先に本当に残るのは、任せきれなかった仕事ではなく、どこを任せると決めるかを選び続けるこの手つきのほうなのかもしれません。次回は、そこから振り返ってみます。