嗜好化するToDo管理(2) ToDo管理とスケジュール管理の違いとは?構造と統合を考える

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こんいちは、パレイド思想部です。まずは、本連載で扱う「嗜好としてのToDo管理」を定義しておきたいと思います。

趣味嗜好とはいえ、厳密な定義にこだわること自体が目的ではありません。むしろ、変化を楽しみながら実践を重ねていくことこそが、長く続けるためのコツでしょう。

そもそもToDo管理とは

一般的にToDo管理とは、「やるべきこと(ToDo)を一覧化し、整理・優先付け・実行を通じて効率的に処理する一連のプロセス」と説明されます。

Wikipediaには「タスク管理」という項目があります。

単なるチェックリストは紙でも運用できます。しかし「整理」や「優先付け」を行い、限られた時間の中で効率よく処理することまで踏み込んでこそ、それは“管理”と呼べる技法になるでしょう。

ToDoとスケジュール管理は違う?

似ているようでいて、ToDo管理とスケジュール管理は本質的に異なる仕組みです。

スケジュール管理は、日時という「時間軸」に予定を配置する行為です。あらかじめ決められた時刻に合わせて行動を調整する仕組みであり、社会との同期装置とも言えます。一方、ToDo管理は、やるべき行動そのものを整理し、優先順位をつけ、実行に移すための構造です。時間に固定されない「行動の整理」が中心にあります。

両者は対立するものではなく、むしろ補完関係にあります。実際、主要なプラットフォームでもこの違いは明確に分けられています。Microsoft Outlookでは「予定表」と「タスク」は別機能として提供され、Googleでも「Googleカレンダー」と「Google ToDoリスト(Tasks)」は分離されています。macOSにおいても「カレンダー」と「リマインダー」は別アプリです。

つまり、「時間に固定された予定」と「実行すべき行動」は構造が異なる、という前提が広く共有されているのです。「タスク管理」を前者に、「ToDo管理」を後者に分類する考えもあり、定義は様々ですが、本連載では本質的に「ToDoは時間に制約されないもの」と考えます。

この違いは、単なる機能の差ではありません。時間に従うか、行動を選び取るか。ToDo管理とは、時間に追われる日常から一歩引き、自らの行動を構成し直す営みとも言えるのです。

社会との約束という視点

スケジュール管理がToDo管理で代替しにくい最大のポイントは、他者との関係性の管理といえます。スケジュールとは、他者との約束を守るための仕組みであり、社会と同じ時間を共有するための装置です。時計や時刻という概念自体も、本来は他者と足並みを揃えるために生まれたルールのはずです。

家族や友人とのアポイントメント、あるいは仕事における締切や会議。これらは自分一人の都合では動かせません。誰かとの関係の中で成立している以上、そこには「守るべき時間」が生まれます。スケジュール管理とは、その外部から与えられた枠組みを滞りなく遂行するための技術とも言えます。

一方で、ToDoは必ずしも特定の時間に縛られるものではありません。そこには備忘の側面があり、特に趣味の領域ではこの性質が色濃く表れます。もちろん目標を立て計画的に進めることはありますが、それが誰かに直接迷惑をかける類のものではない場合、自律的に進める余地が残されています。

つまり、スケジュール管理が「他者との約束を守るための管理」だとすれば、ToDo管理は「自分との約束を扱う管理」とも言えるのです。

ToDoとスケジュール管理の有機的な統合

とはいえ、「趣味嗜好」という視点に立てば、ToDoとスケジュールを分けて考えるだけでは不十分です。むしろ両者をどう有機的に連携させるかが重要になります。

時間の刻みは万人に平等です。一日は24時間しかなく、そこから睡眠、仕事、家族との時間を差し引いた「余暇」は決して多くありません。その限られた資源をどう使うかという問題に、趣味のToDo管理は向き合うことになります。

現実の優先順位は、多くの場合「仕事 > 家族 > 趣味」となります。だからこそ、残された時間をどう扱うかが問われます。ここで鍵になるのが「効率」の定義です。

もし効率を「時間あたりの成果」、たとえば処理できたToDoの数や進捗の量で測るならば、締切の設定や作業時間の計測といったスケジュール的な視点も無視できません。趣味であっても、時間の枠組みを意識しなければ、理想だけが先行して実体が伴わなくなります。

本来の生活時間を食いつぶすことなく、それでも前に進む。そのために、ToDoとスケジュールを対立させるのではなく、効率という観点から緩やかに統合していく。ここで目指すツールや考え方も、その視点に立って設計していきます。

まとめ

ToDo管理とスケジュール管理は、似ているようで構造が異なります。前者は「行動の整理」、後者は「時間の管理」です。

しかし私たちの現実は、そのどちらか一方だけでは成り立ちません。社会との約束を守りながら、自分との約束も果たしていく。そのためには、両者を対立させるのではなく、緩やかに統合していく視点が必要です。

嗜好としてのToDo管理とは、時間に追われる存在から一歩引き、自らの行動を再構成する試みでもあります。ここから先は、その実践の設計に踏み込んでいきます。

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