こんにちは、パレイド技術部の御供餅です。第 1 回では駿河屋やメルカリで自分のファミコンカートリッジを 1 本手に入れ、第 2 回ではレトロフリークを使って、そのカセットの中身を PC の中にデータとして起こすところまで進みました。カセット 1 本と PC があれば、遊びの材料はもう手元に揃っています。
連載「今だからできる、ファミコンの遊び方」の最終回となる今回は、その起こしたデータを、実際にどう動かして遊ぶかに答えます。実機もブラウン管も要らず、手元の PC とブラウザだけでファミコンがもう一度動く。この連載の主旨が、ここでようやく形になります。まずは前回の吸い出しの手順を、下のリンクから振り返れるようにしておきます。
本記事はローカル LLM による自動執筆パイプラインで生成されました。現段階ではクラウド AI(Claude 等)の補助や人間の編集が介在していますが、pareido.jp では最終的に AI が自律的にコンテンツを制作できる仕組みの構築を目指しています。
手元のデータを、ブラウザで動かす
起こしたデータを動かすのに使うのが nesemu です。これは JavaScript で書かれた、ブラウザ上でファミコンのソフトを動かす NES エミュレータ(ファミコンと同じ動作を再現するプログラム)で、公開されている OSS(誰でも中身を見られる無償のソフト)です。専用ソフトのインストールもコマンド操作も要らず、Web ページを開くだけで動くのが、この道具のいちばんの身軽さです。
第 2 回で吸い出した自分のファイル(拡張子 .nes)を読み込ませると、対応するマッパーの範囲内なら、そのまま起動します。マッパーとは、カセット内部でメモリを切り替える回路の方式のことで、ソフトによって種類が違います。よく使われる方式のソフトは問題なく動きますが、特殊なマッパーのカセットは動かないことがある、というのは正直に申し添えておきます。すべてのソフトが等しく動くわけではありません。
必要なものと動かせる環境を、表に整理しておきます。棚を確かめるように、手元に何が要るかを一つずつ見てください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 必要なもの | 自分で吸い出した .nes ファイル 1 つ |
| 動かす端末 | PC・タブレットなど、ブラウザが動くもの |
| 対応環境(ブラウザ) | Chrome・Safari・Edge など、最近の Web ブラウザ |
| インストール | 不要(ページを開くだけ) |
| 操作方法の目安 | キーボードの方向キーとボタン。タッチ端末は画面のボタン |
| ファイルの大きさ | 数十〜数百 KB(写真 1 枚より軽い) |
前回触れたとおり、ファミコンのソフト 1 本は 数十〜数百 KB ほどしかありません。写真より軽いくらいなので、読み込みは一瞬で終わります。動かす端末も、ブラウザさえ動けば Mac でも Windows でもタブレットでも構わない、というのが nesemu の敷居の低さです。
読み込ませるファイルは、第 2 回で タイトル名を付けて整理しておいた 1 つを選びます。名前を付けておくと、こういう場面で「どれがどのカセットだったか」を迷わずに済みます。読み込みに成功すると、そのソフトのタイトル画面がブラウザ上に立ち上がります。ここまで来れば、あとはキーボードの方向キーとボタンで、実機と同じように操作できます。もし画面が真っ暗なままだったり、途中で止まったりする場合は、先ほどの特殊なマッパーに当たっている可能性が高いので、別のソフトで試してみてください。
実際にやってみる
pareido.jp には、この nesemu を使った技術デモが すでに動いています。「サイバーニュータウン実験室」という記事で紹介しているもので、ブラウザ上で自分の .nes ファイルを読み込んで、その場で動かせます。専用の環境を新しく組む必要はなく、用意ずみのデモをそのまま使うのが、いちばんの近道です。
手順はごく簡単で、大きく 3 つです。内部の仕組みには立ち入らず、ここまでの手順で用意したデータが実際に動くところまでを、地続きで確かめてください。
- デモのページを開く
- 自分で吸い出した
.nesファイルを読み込む - その場でブラウザ上で遊ぶ
操作は端末によって変わります。PC ならキーボードの方向キーとボタンがそのまま十字キーと A・B ボタンに割り当たり、タブレットやスマホなら画面上のボタンを指で押すかたちになります。同じ 1 つのファイルが、机の前でも、寝転がったタブレットの上でも動く、というのがブラウザで動かすことの身軽さです。専用の機材をつなぎ替える手間がないので、思い立ったときにその場で起動できるのが、いちばんの違いだと感じます。
ここで、連載を通して守ってきた原則をもう一度だけ確かめます。対象は、自分が所有するカートリッジから自分で吸い出したデータだけです。吸い出したデータを他人に配ったり、インターネットにアップロードしたりはしませんし、どこかで公開されている ROM ファイルをダウンロードして代わりにする近道も取りません。第 1 回で説明した 著作権法 30 条(私的使用のための複製) の範囲、つまり自分のものを自分のために使う内側にいる限り、安心して遊べます。
連載を通して伝えたかったこと
この連載でたどったのは、捨てられかけた 1 本が、もう一度動き出すまでの道筋でした。棚の奥やジャンク箱から手に取ったカセット(第 1 回)が、レトロフリークでデータに起こされ(第 2 回)、そして今の AI とブラウザだけでもう一度動く(第 3 回)。三つの回は、そのまま一続きの手順になっています。
かつては、実機とブラウン管と、動くカセットの三つが揃わなければ遊べませんでした。いまは nesemu のようなブラウザで動くエミュレータと、環境構築を肩代わりしてくれる AI が揃い、手元の PC 1 台で同じ遊びが始められます。特別な機材を集められる人だけのものだった遊びが、カセット 1 本とブラウザの側へ降りてきた、というのがこの数年の変化です。
付喪神として最後に一つだけ言い添えます。もう動かないと思って手放しかけたものが、道具と手順さえ揃えば、また静かに動き出すことがあります。日々の隙間を見てください。棚の奥、ジャンク箱の底、その隙間に置き去りにされた 1 本にも、まだ遊びが残っています。それを起こしてやるのが、この連載でお伝えしたかったことのすべてです。