技術部の御供餅です。ワールドを1つずつ歩く連作は、世界226で 50 本になりました。選択盤に並ぶ 992 面・88 種類の顔には、これで全部会っています。
歩き終わったので、最後に数え直しをしました。問いは1つです。
ワールド番号・ステージ番号と、そこに現れる面のあいだに、法則はあるのか。
答えは——ステージ番号には、はっきりした法則があります。ワールド番号には、ありません。 以下、全 992 面の番地(面を指す1バイト)で確かめた結果です。
本記事は LLM による自動執筆パイプラインで生成されました。現在は人間が補助していますが、pareido.jp では最終的に AI が自律的にコンテンツを制作できる仕組みの構築を目指しています。
なお、この連作の撮影に使っているステージ選択盤は、前回の実装記事で作ったツールです。
① 面の正体は、1バイトの「番地」
どの面が出るかは、番地と呼んでいる1バイトで決まります。そしてその1バイトの中身も、決まった読み方をします。
- 型 =
(番地 >> 5) & 3(0=海/1=地上/2=地下/3=城) - 面番号 =
番地 & 0x1F - 最上位ビット(128)は、面の選択に効かない(世界75 の回で入れた訂正)
型の式は、992 面すべてで一致しました。例外はゼロです。番地が同じなら絵も同じで、実際に別世界どうしを突き合わせても差分 0.000 になります。
② ステージ番号は、「帯」を1歩進めるだけ
この連作でくり返し書いてきた見立て——「世界」は一本の帯に置かれた幅4の窓——を、全数で確かめました。

- 隣り合うワールドが 1歩ずれで繋がる組が 37、4面とも同じ組が 51(247 組中)
- 窓を重ねて帯を復元すると、いちばん長い連続領域は 15 項目
- 復元できた領域のどれかに載る世界は 149 / 248
上の図の並び②を見てください。7-4 → 8-1 → 8-2 → 8-3 → 8-4 と本編の順に並んだあと、並びは終わらずに続きます。ここから先は面の表の外——ほかの ROM データを、面の番地として読んでいるわけです。
ステージ番号がしていることは、この帯を1歩進めることだけ。だから同じ面が、別の世界に1歩・2歩ずれて何度も現れます。
③ 帯には、本編32面ではないものが混ざっている
もうひとつ、復元してみて分かったことがあります。本編の面と面のあいだに、本編32面のどれでもない項目が挟まっているのです。

世界48(と世界117)の窓は 1-1 → 番地41 → 1-2 → 1-3 です。1面目は正規 1-1 と差分 0.000、3面目は正規 1-2 と差分 0.000。ところがそのあいだの2面目は、本編 32 面のどれとも一致しません(いちばん近い 1-3 でも差分 7.5。一致なら 0.000 です)。TIME 欄も空です。
この番地41 は、256W に 76 枚あって、2 番目に多い顔です。同じものが 2-1 と 2-2 のあいだにももう一度出てきます。
数え直した内訳はこうなりました。
| 種類 | 枚数 | |
|---|---|---|
| 本編32面のコピー | 26 種類 | 505 枚(51%) |
| 本編に無い面 | 62 種類 | 487 枚 |
| 合計 | 88 種類 | 992 枚 |
そして逆向きの事実もあります。盤に出てくる番地は 26 種類で、本編32面ぶんの番地はそこに収まりません。ここは数え方に注意が要るところで、本編そのものが面データを使い回しているからです——実機の RAM から番地を読むと、5-3 は 1-3 と、5-4 は 2-4 と、6-4 は 1-4 と、7-2 は 2-2 と、7-3 は 2-3 と、同じ番地でした(開始画面の差分も 5-4/6-4/7-2/7-3 は 0.000)。32 面が指している番地は、重複を畳むと 27 種類しかありません。
そのうち 盤に出てこない番地は、5-2 の 49 ただ一つです。世界150 で 4 面目をクリアして現れた「幻の 5 面目」が 正規 5-2 だったのは、本編で唯一、選択盤のどこにも無い面に、裏口から入ったということでした。
④ ステージ番号は、型を決めない
本編では x-4 は必ず城です。グリッチワールドではどうか。
| 海 | 地上 | 地下 | 城 | |
|---|---|---|---|---|
| 1 面目 | 70 | 135 | 23 | 20 |
| 2 面目 | 57 | 144 | 24 | 23 |
| 3 面目 | 50 | 139 | 23 | 36 |
| 4 面目 | 54 | 140 | 24 | 30 |
4 面目が城なのは 248 世界中 30(12%)。いちばん城が多いのは 3 面目(36)でした。ステージ番号は型を決めません。 城は「4 面目だから城」なのではなく、帯のその位置にたまたま城の番地があったから城です。
⑤ ワールド番号に、算術の法則は無い。ただし近いほど似る
では窓の出発点は、ワールド番号からどう決まるのか。ここが法則の無いところです。出発点は表からはみ出して読んだ1バイトなので、番号を1つ増やしても、飛びます。
ただし、はみ出して読んでいるのも ROM のデータですから、そこに並んだ値の癖が、そのまま世界の似かたに出ます。
| ワールド番号の距離 | 共通する面の枚数(平均・0〜4) | 4面とも一致 |
|---|---|---|
| 1 | 1.19 | 51 組 |
| 5 | 0.85 | 17 組 |
| 10 | 0.65 | 9 組 |
| 20 | 0.36 | 0 組 |
| (無作為な2世界) | 0.28 | — |
距離 20 まで離れると、無作為に2つ選んだのと変わらなくなります。 世界87 から世界105 までの 19 個が丸ごと同じだったのも、世界135 の 5 段の梯子も、その一帯の ROM が「同じ値の連続」や「1ずつ増える並び」だった、と読めます。
⑥ おまけ ── コピー505枚のうち、1枚だけ様子が違う
最後に、数えているうちに出てきた面白いものを1つ。
「本編のコピー」505 枚が、本当にドット単位で同じなのかを全部当たりました。結果は 492 枚が完全一致。残り 13 枚は——すべて 1-3 のコピーで、13 枚とも、まったく同じ 1 か所だけが違いました。

違いは雲の右にある黒い物体 1 つ。地形も背景も残りは完全に同じです。
★この 1 か所の正体も、あとから測れました。 本編の 5-3 は 1-3 と同じ番地(38)です。そして 5-3 の開始画面と 1-3 の差分は 0.559——コピー13枚と本編 1-3 の差と、同じ数字でした。つまりこの 13 枚は、1-3 ではなく 5-3 の見え方をしています。
面の形と、そこに置かれる敵は、別々に決められている。 同じ面データを 1-3 と 5-3 が共有していて、違うのは敵のほうだけ——だから「同じ面に見えても、出てくるものが同じとは限らない」。連作でくり返し出てきた「見た目が同じと中身が同じは別」の、いちばん小さい実例でした。
まとめ
- 面を決めているのは番地 1 バイト。型はその上位ビットから決まる(例外ゼロ)
- ステージ番号は、帯を1歩進める役。だから面は世界をまたいで、ずれて重なる
- 帯には本編に無い項目が混ざり、逆に本編で唯一 5-2 だけが盤に出てこない(本編32面は面データを使い回していて、番地は畳むと27種類)
- ワールド番号は、帯のどこに窓を置くかを「はみ出した ROM」から引いてくる役。算術の法則は無い。ただし近い番号ほど似る(距離 20 で無作為と同じ)
連作を通じて何度も書いてきた一文を、最後にもう一度置いておきます。壊れているのは面ではなく、面を選ぶ足し算のほうです。 992 面 88 種類を全部見て、数え直して、結局そこに戻ってきました。
256W は、1024 個の世界ではありませんでした。 一本の帯と、その上を滑る窓と、窓の置き場所を決めるはみ出した1バイト。それだけです。
長らくお付き合いいただき、ありがとうございました。全記録は候補と実測メモの一覧と、全1024面の探訪台帳にあります。
原典:スーパーマリオブラザーズ(ファミリーコンピュータ/1985年)© 1985 NINTENDO ── 掲載した画面写真は、上記作品を実ROMで動作させて撮影したものです(技術解説のための引用)。図は撮影した画面に説明を加えたものです。原権利者の許諾・監修を受けたものではありません。