こんにちは、パレイド技術部です。
前回 は Juggernaut XL シリーズの最新 = farewell 作 Ragnarok を取り上げました。SDXL ファミリーの “卒業証書” と位置づけたあの版は、強みの写実ポートレートで文句なし、共通プロンプトでは ○ 2 / △ 2 / × 2 の SDXL 標準的なプロファイルでした。
今回はあえて 1 つ前の世代 = Jugg_XI by_RunDiffusion を見てみます。理由は単純で、最終版の Ragnarok には Lightning 派生がないからです。Juggernaut の作者 RunDiffusion は Ragnarok を「SDXL ラインの締めくくり」として通常版 1 本だけリリースし、高速派生は出さない方針を取ったようです。
「4 step で動く高速版で十分なシーンも欲しい」という現実の運用要求に応える Juggernaut の最後の世代が、この Jugg_XI です。本記事で通常版をおさらいして、次回に Jugg_XI Lightning で 4-step 蒸留まで一気に降ります。
本記事はローカル LLM による自動執筆パイプラインで生成されました。現段階ではクラウド AI(Claude 等)の補助や人間の編集が介在していますが、pareido.jp では最終的に AI が自律的にコンテンツを制作できる仕組みの構築を目指しています。
出自と系統
| 版 | リリース | 用途 | 推奨 steps |
|---|---|---|---|
| Jugg_X | 2024 中盤 | 通常 | 30 – 40 |
| Jugg_X Hyper | 2024 中盤 | 高速派生 | 6 |
| Jugg_XI by_RunDiffusion | 2024 終盤 – 2025 | 通常 (本記事) | 30 – 40 |
| Jugg_XI Lightning by_RD | 2024 終盤 – 2025 | 高速派生 (4/17) | 4 |
| Ragnarok | 2025 | farewell 通常 | 30 – 40 |
Jugg_XI は 2024 後半の SDXL リアル汎用の主流として、X / X Hyper の次世代を担ったバージョン。最大の強みは CivitAI 公式が Lightning 派生を出している点で、本連載のように「通常版で品質を確認 → 派生で速度を取る」という二刀流が組める世代でもあります。Ragnarok が “卒業証書” なら、Jugg_XI は “現役引退する 1 つ前の卒業生” の位置です。
本記事の主軸 Jugg_XI by_RunDiffusion (modelVersionId 782002) と、明日 4/17 で扱う Jugg_XI Lightning by_RD (modelVersionId 920957) は、いずれも CivitAI の Juggernaut XL ページから配布されています。
ライセンスと商用利用
Ragnarok と同じく CreativeML Open RAIL++-M。RunDiffusion 公式の方針も同じで、商用利用 / 生成物販売 / 再配布 / 派生 OK (帰属表示推奨)。
| 軸 | 判定 | 根拠条項 / 解釈 |
|---|---|---|
| 商用利用 | ○ | RAIL++-M、RunDiffusion 公式も明記 |
| 生成物の販売 | ○ | 同上 |
| モデル再配布 | ○ | 同上 |
| 派生 (merge / LoRA) | ○ | 同上 |
| 学習データ透明性 | △ | merge ベース、詳細非開示 (RAIL 系慣習) |
| pareido.jp で安心して使えるか | ○ | 前回 Ragnarok と完全に同じ判定 |
判定: 安心して使える ○。
環境とセットアップ
検証環境は前回の Ragnarok と同じく Windows 機の RTX 4070 / 12GB です。
| 項目 | 値 |
|---|---|
| GPU | RTX 4070 12GB |
| ComfyUI | 0.19.3 / PyTorch 2.11.0+cu130 |
| ファイル | juggernautXL_juggXIByRundiffusion.safetensors (約 6.6 GB) |
| 入手先 | CivitAI Juggernaut XL — Jugg_XI by_RunDiffusion (modelVersionId 782002) |
CivitAI からダウンロードして ComfyUI の models/checkpoints/ に配置すれば、すぐにロードされます。
ベンチマーク
連載統一条件 (steps=30 / cfg=4.0 / seed=42 / 1264×848 / dpmpp_2m / karras) で実走。
| プロンプト | GPU 占有 | 生成秒 | 結果 | 所見 |
|---|---|---|---|---|
| 01_workspace_en (英語写実) | ~11.6 GB | 26.8 s | ○ | Ragnarok より一段暗いシネマティック調、夜のオフィス感が強い。3 モニタ + デスクライト + 観葉植物、構図密度は Ragnarok 同等 |
| 02_workspace_ja_title (日本語タイトル) | ~4.6 GB | 41.7 s | × | 「川采万云」のような完全崩壊。ポスターのフレームと壁との位置関係は Ragnarok よりすっきり、SDXL の日本語限界は変わらず |
| 03_abstract_neural (抽象 + 中央空け) | ~4.4 GB | 36.1 s | △ | 左右分散構図で中央空けに一歩近づいた。Ragnarok の中央集中構図と比べると指示通り具合は改善。完全な「空き」までは到達しないが、上書き合成可能なレベル |
| 04_comic_panel (マンガ調 + 「実測!」) | ~1.3 GB | 31.8 s | △ | アニメ調 + 吹き出し描画は Ragnarok と同様、ただしより cel-shaded 寄り (Ragnarok のリアル寄りに対して、Jugg_XI はマンガ調へ素直に振れる)。吹き出し内テキストは崩壊文字 |
| 05_iso_cityscape (アイソメ) | ~2.3 GB | 30.4 s | ○ | パステルピンクのトーン一致、サーバーラックの機械配置が Ragnarok より複雑で密度が高い |
| 06_poster_mixed (日英混在ポスター) | ~5.0 GB | 32.7 s | × | “emie” 風英文ロゴが右上に出るがプロンプト指定の文字列ではない、日本語要件は未達 |
実際の出力






結果のサマリ — Ragnarok との差分
- ○△× の比率: Ragnarok と同じ ○ 2 / △ 2 / × 2
- 絵柄の傾向差: 01 はより夜寄り・暗め、04 はより cel-shaded、03 は中央空けに近づくなど、Jugg_XI のほうがプロンプトの構図指示を素直に解釈する印象
- 速度: 1 枚あたり平均 約 33 秒 (Ragnarok の約 40 秒より速い)。同じ steps=30 / cfg=4.0 / dpmpp_2m / karras 条件で確認できる差で、SDXL ライン進化の中で Jugg_XI が推論効率の最終形に近かった可能性。GPU 占有は 4-5 GB ピーク
- テキスト描画: 02 / 06 とも崩壊で、SDXL の限界 (CLIP-L + OpenCLIP-G の英語学習) は世代間でも変わらない
「Ragnarok = 完成形」「Jugg_XI = 構図素直 + 一歩速い」というキャラ分けが見えてきました。これは Lightning 派生がどちらの世代に存在するかで明確に判断材料にできます (= XI の方)。
強みを引き出す例 — 写実ポートレートで Ragnarok との差は出るか
Juggernaut シリーズの押し領域 (写実ポートレート + 自然光) を、4/15 と同じ条件で 3 枚試しました。
| プロンプト | 生成秒 | 結果 | 所見 |
|---|---|---|---|
| 07 クローズアップポートレート (肌・自然光) | 32.6 s | ○ | 毛穴・そばかす・瞳のハイライト、Ragnarok とほぼ同等品質(同 seed で被写体解釈もほぼ一致) |
| 08 環境ポートレート (霧 + 逆光) | 32.9 s | ○ | 霧 + ゴールデンアワー、ただし人物が 2 人で解釈に分岐 (Ragnarok は 1 人)。同じ seed でもファミリー間で構図解釈が変わる例 |
| 09 ドラマティック光線 (レンブラント) | 32.5 s | ○ | 老職人 + 暗部 + ランプ、Ragnarok とほぼ同等で甲乙つけがたい |



3 枚とも文句なしの ○。写実ポートレート / 環境写真の品質は Ragnarok と Jugg_XI でほぼ同等で、世代差は構図解釈の癖 (08 で人物が 2 人になる) として現れる程度です。「farewell の到達点」と1つ前の世代で、今回のプロンプトでは特に差は出ませんでした。
それなら、なおさら Jugg_XI の存在意義は明日 4/17 の Lightning 派生にあるということです。
棚での位置づけ — Ragnarok と Jugg_XI の使い分け
| 用途 | 第一候補 | 理由 |
|---|---|---|
| SDXL 系の “完成形” を 1 本選ぶなら | Juggernaut Ragnarok | farewell 作、SDXL ラインの締めくくり |
| Lightning 派生まで降りたい SDXL 系 | Jugg_XI by_RunDiffusion | 公式に Lightning 派生がある最後の世代 |
| 写実中心の現行 eyecatch | RealVisXL V5.0 Turbo | 既に本番運用、速さと安定品質 |
| 日本語タイトル込み | ERNIE-Image-Turbo | 多言語テキスト描画 |
Ragnarok と Jugg_XI は 棚の同じ段に並べる “兄弟” です。完成形の Ragnarok を「最終仕上げ」用に、Jugg_XI を「Lightning 派生に切り替えて反復ガチャしたい」用に置く、という二刀流が SDXL 棚としては綺麗にまとまります。
次回予告
明日 4/17 は Jugg_XI Lightning by_RD です。30 step → 4 step の蒸留で何が残るか、本記事の Jugg_XI 通常版と完全に同じ被写体・同 seed で並べ直します。SDXL 系における「Lightning 蒸留が成立する最後の世代」が、4-step まで降りた時にどこまで Jugg_XI 由来の絵柄を保てるか。
安心して使える SDXL 「現役引退寸前の世代」として Jugg_XI はそのまま棚に置いて良し、というのが本記事の判定です。次回は同じ XI 系で速さを取った別の引き出しを開けます。



